2016年12月は井上昇さんです

来年は、「若く、焦らず、じっくりと・・・」

 今年も後、残すところ一ヶ月を切りました。どんな一年でしたかと聞かれると、『やり残したことばかりで少し空しい一年でした』と答えてしまいます。

 個人的な事はさて置き、世界に目を転じると、中国経済の減速もさることながら、623日の「Brexit投票」と1120日の「米国大統領選」は、大きな政治的波紋を呼び起こしました。リーマンショク時以上に、金融・経済の新しい構造や理論を創り出す事が避けて通れない局面に突入したと思われます。リーマンショックの時もそうでしたが、金融・経済構造や理論の抜本的な組み替えを訴えつつ、結局は元の仕組みへ落ち着いてしまいました。

 “政治的発展”と言っていいのか“イデオロギーの変化”と言っていいのかわかりませんが、「Brexit投票」と「米国大統領選」は国民投票による国民の総意が我々外部者の想像を超えてしまった訳です。「Brexit」はユーロとは別の新しい経済と移民問題解決のミッションを英国に与え、「米国大統領選」は各国に米国の保護から自律して生き抜いていくミッションを与えたように思えます。

 ともあれ、この環境下世界経済は成長するのか、IMFのホームペジよりGDPに関するデータを拾ってみました。労働者人口の少ない日本と、スタートダッシュに力を入れすぎたトランプ政権下の米国以外は、そこそこの発展を遂げています。言葉を変えると、超高齢化社会の国と、力で全てをねじ曲げようという国は何事もうまくいかないということのようです。

 金融・経済の新しい構造と理論が確立するまでは、FPとして現在の基本理論、 “長期分散投資”というポイントをベースにお客様のサービスに当たっていくつもりです。年をとらずに(笑)、焦らず、じっくりと・・・。【ご参考:新興国・先進国の代表国の名目GDP成長率】米国は2017年ピークを迎えるが、その後毎年減少。2019年から2020年にかけてカナダ、英国に抜かれる。ドイツも2016年から2017年にかけてカナダ、英国に抜かれる。日本は一人我が道を行く。

井上 昇( ㈱VLIP 代表取締役、CFP®

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